かつてNPBで完全試合を達成し、千葉ロッテのエースとして絶大な存在感を放った“令和の怪物”佐々木朗希投手。2025年、いよいよ夢だったメジャー挑戦を実現し、ロサンゼルス・ドジャースでの1年目を迎えました。
しかし、開幕からわずか数試合で右腕に異変が…。本記事では、佐々木朗希のMLBでの成績、怪我の詳細、復帰時期の見通し、そして完全復活への期待と課題を総まとめでお届けします。
MLB成績(2025年/ロサンゼルス・ドジャース)
項目 | 成績 |
---|---|
登板数 | 8試合(先発) |
投球回 | 34.1回 |
勝敗 | 1勝1敗 |
防御率 | 4.72 |
奪三振 | 24(K/9=6.3) |
与四球 | 22(BB/9=5.8) |
WHIP | 1.49 |
被打球速度(Avg EV) | 90.4mph |
ハードヒット率 | 44.8% |
予測防御率(xERA) | 6.11 |
ストレートの威力は健在でしたが、制球難(与四球率の高さ)と空振り率の低さが課題となり、評価はやや厳しめ。それでもメジャー1年目としては十分に存在感を見せました。
鮮烈デビューから一転、突如訪れたアクシデント
160km/h超の直球と落差鋭いスプリットを武器に、デビュー直後から話題沸騰。「スプリットの空振り率35%」というデータも出るなど、まさに“メジャーでも通用する怪物”と評価されていました。
しかし、5月中旬の登板中に右前腕の異変を訴え緊急降板。検査の結果「右前腕屈筋群の損傷」と診断され、IL(故障者リスト)入り。その後の経過で**右肩のインピンジメント症候群(肩の挟み込み)**まで発展し、長期離脱を余儀なくされました。
怪我の詳細とリハビリ状況【2025年6月現在】
- 右肩に違和感と張りが継続
- キャッチボールは再開済み、だが強度を上げると再発の兆候
- 注射治療も実施済み
- 「痛み」よりも「筋力・可動域の回復」が課題
- ドジャースは長期視野での慎重なリハビリ計画を継続中
コーチ&チームコメント:今季中の復帰は非現実的?
デーブ・ロバーツ監督(6月コメント)
「今季の登板復帰は現実的ではない。再発リスクを避けるためにも、強度を上げる段階を丁寧に踏んでいく」
チーム医療スタッフ
「IL入りはむしろ前向きな判断。朗希には万全の状態で戻ってきてもらいたい」
→ ドジャースは、2026年シーズンの開幕復帰を念頭においた長期プランで再育成を進めています。
現地メディアの評価と将来性への期待
- Los Angeles Times(J. Hahn) 「朗希のスプリットはエリート級。ただし、制球力が向上しない限りMLBでは通用しきれない」
- The Athletic 「怪我は痛いが、“本物の素材”であることは明白。ドジャースは焦っていない」
- Number Web(日本) 「最大の不安が現実に。だが、1年目で壁にぶつかるのは当然のプロセス」
→ 高い将来性と素材の良さは認められており、「焦る必要はない」という声が支配的です。
復帰が長引く3つの理由
- 肩の強度が完全に戻っていない
→ 球速や変化球のキレに直結するため慎重に判断。 - 球団の方針が“長期視野”
→ 2026年以降の柱として丁寧に仕上げる計画。 - チーム全体の故障リスク増加
→ グラスノー、大谷、スネルらの離脱も重なり、投手陣は再編中。それでも朗希を“急かさない”姿勢が明確。
復帰時期のロードマップ(予測)
時期 | 内容 |
---|---|
現在~秋 | リハビリと筋力回復・ブルペン投球の強度アップ |
2025年後半 | 本格投球開始。マイナー戦での調整復帰も検討 |
2026年春 | オープン戦参加 → 開幕ロースター入りを目指す |
完全復活のカギはこの3つ!
- 肩の筋力・可動域の完全回復
→ 痛みのないフォームと高い再現性の投球がカギ。 - コントロールの安定化
→ 四球率の改善と、球数管理が必須。 - 精神的な適応と回復力
→ 異国の環境、怪我の不安を超えて再起する“メンタルの強さ”。
MLB挑戦の背景とこれまでの軌跡
- 2024年オフ:ポスティング制度を利用しMLB挑戦を表明
- NPB時代の主な実績
- 2022年:完全試合達成
- 平均球速160km/h超
- 防御率3年連続1点台
- 三振奪取率・与四球率ともに圧倒的
→ メジャーでもエース格になりうる“日本最高クラスの素材”として移籍。
ファンの声:SNSでも熱視線
「朗希のスプリット、また見たい」
「怪我は心配だけど焦らないで」
「戻ってきたらMLBを震わせる存在になると信じてる!」
→ ファンの多くは“短期の結果”より“長期的な成功”を願っています。
✅ まとめ|佐々木朗希は“止まっている”のではない。“準備している”のだ
怪我による離脱は確かに残念です。しかし、それは終わりではなく、更なる高みへの準備期間にすぎません。
まだ23歳という若さ、そしてMLB屈指の育成・医療体制を武器に、佐々木朗希は必ずや帰ってきます。
再び160km/h超の剛速球が、メジャーの空気を震わせるその日を、私たちは信じて待ちましょう。
コメント